TQMとは、Total Quality Managementの略で、日本語では「総合的品質管理」と訳されています。
TQMは、組織全体で統一された品質マネジメントシステムへの取り組みを経営、販売戦略へ適用させたものです。
TQMが提唱されたのは、アメリカで製造業をはじめとする日本企業への関心が高まった1980年代のことです。
当時の日本は、TQCを元に、QCサークルによる組織全体での品質管理に取り組んでおり、大きく経済の発展を遂げてきました。
その日本式TQCを発展させたTQMは、1990年代にかけて、多くのアメリカ企業に導入され、アメリカの産業界が大きく変貌するきっかけとなったのです。
TQMは、バブルが崩壊後、日本でも注目されるようになり、日本国内ではTQCからTQMへの転換が進められていきました。
TQMの特徴は、組織や企業のトップによって決められた経営戦略を、品質の向上や、顧客の満足度のアップなどへブレイクダウンしていく手法にあります。
TQMのテーマは「経営品質」です。
TQMの考え方に合致したISO9000シリーズなどの取得に積極的に乗り出す企業が増えたのも、近年の傾向といえるでしょう。
TQMは、以下のような8つの段階に分けて進められます。
最初に、組織の中で問題になっている点をもとに、テーマを選定します。
次にそのテーマを改善する到達点をさだめます。
その後にデータを収集して現状を把握し、問題が起こった原因を追究します。
続いて対策を立て、実行します。
実行後はその効果をデータによって確認し、改善された部分が元に戻らない仕組みを作ります。
そして、最後にまとめの作業をおこないます。